糖度と水分量の完璧なバランス
菅野さんが地元・尾花沢でスイカ作りを始めたのは2005年。「小さい頃から大好きだったスイカを自分の手で作り次世代に繋ぎたい」という想いから、両親の畑を受け継ぎ20代で就農しました。
「夏スイカ🍉」の代名詞でもある尾花沢スイカは、食べたときに気持ちの良い音がする”シャリ感”が特徴で、菅野さんは「甘さとみずみずしさの共存こそ、尾花沢スイカが日本一たる所以。」と考え、糖度と水分量のバランスをとても大切にしています。山形の農業協同組合(JA)が定めているスイカの出荷基準の糖度は11度ですが、菅野スイカの糖度は13〜14度!さらにスイカの断面を見ると、種の周りがパサパサしていなく、そのみずみずしさが伝わってきます。

「究極のスイカ」を追い求めて
そんな甘くてみずみずしいスイカは、20年以上の経験と他のスイカ農家がやらない手間と労力をかけた栽培方法の賜物と言えます。
●専門機関での分析を繰り返してたどり着いた良質な土
尾花沢はもともと火山灰を含み栄養価の高い土が特徴ですが、スイカが根から土や肥料の栄養素を吸収するためには土の中の微生物の数や質がとても重要。菅野さんは土の科学分析を定期的に行い、常に微生物の状態をコントロールすることで、スイカに糖分が乗りやすい良質な土を保っています。
●最高の光合成を促すため葉の枚数まで管理
スイカに関わらず植物は光合成により成長します。スイカは葉の光合成により甘さと旨味を実に蓄える性質があるため、最高の光合成環境を作るために、葉っぱ通しが重ならないように1つのツルに生える葉の枚数を決めて間引く作業をしています。また天気が良い日の朝は、葉っぱを手作業で整えて少しでも多く光合成ができるように面倒を見ています。
Instagramより ●ひと手間で格段に出来が良くなる「つる引き」
スイカは”つる”が長く伸びるため放っておくと絡んでしまい、日当たりや風通しバラつきが出てしまい、それは果実の質にも直結してしまいます。菅野さんは「つる引き」と呼ばれるスイカの”つる”を引っ張って葉の向きを揃える作業を定期的に必ずおこなっています。尾花沢スイカはもともと糖度が高いため、「つる引き」をしなくても出荷できるレベルのものには育つのですが、菅野さんが目指す”究極のスイカ”のためにはこの作業は必須。この作業を行うからこそ、菅野さんのスイカはどれを食べても極上の甘さとみずみずしさを感じられるのです。
菅野さんの畑を訪れるたび、周りのスイカ畑と比べてとても美しいことに気づきます。葉の枚数の管理や「つる引き」などの徹底した栽培が畑を美しくし、それが味に反映されるんだと感じさせれました!

進化を続ける菅野スイカ
MFのバイヤーが「こんなに味が濃くてシャリ感の強いスイカは食べたことない!」と唸った菅野スイカですが、菅野さんが目指す“理想のスイカ”にはまだまだ到達していないそう。夫婦で毎年新たな挑戦を続ける菅野さん。菅野さんと尾花沢スイカのさらなる進化を、わたしたちも楽しみにしています!
みなさまも菅野スイカを是非一度ご賞味ください!もう他のスイカには戻れなくなりますよ🙈

